人の成長過程に沿う
体幹トレーニングの最初のステップとして仰向けでスタートする姿勢は、まさに人間の成長過程を反映しています。赤ん坊が生まれてすぐ、最初に行う姿勢は仰向けです。そこから少しずつ寝返りをし、うつ伏せになり、次第に膝と手を使って四つん這いの姿勢へと進みます。そして、最終的に赤ん坊はつかまり立ちを経て自分の力で立ち上がり、歩き始めます。
このプロセスは、体幹トレーニングの進め方にも通じるものがあります。仰向けでのトレーニングは基礎的な体幹の安定性を養い、次第にうつ伏せや四つん這いのような姿勢でバランスや安定性を高め、最終的には立位でのトレーニングへと進化していきます。
仰向け姿勢を基本とする
仰向けで行う体幹トレーニングは、赤ん坊が寝返りを打ち始めるように、まずは体の基本的な安定性を築くための大切なステップです。この基礎がしっかりしていれば、その後の立位でのトレーニングやスポーツ動作において、より高度な動きが可能になります。赤ん坊がゆっくりと着実に成長するように、私たちもまたトレーニングにおいて段階的に進んでいくべきなのです。
トレーニングが進むにつれて、負荷を徐々に増やしながら立位での動作に移行することが求められます。そうすることで、より実践的で強力な体幹が養われ、スポーツにおけるパフォーマンスを最大限に引き出すことができるのです。
このように、体幹トレーニングは、赤ん坊の成長過程を反映した自然なプロセスです。焦らずに基礎を固め、一歩ずつ着実に立位に向けて進んでいくことが、最も効果的なアプローチとなるでしょう。
参考文献:Burris, K., Liu, S., & Appelbaum, L. (2019). Visual-motor expertise in athletes: Insights from semiparametric modelling of 2317 athletes tested on the Nike SPARQ Sensory Station. Journal of Sports Sciences, 38, 320 – 329. https://doi.org/10.1080/02640414.2019.1698090.