先日、3月以来となる森守洋プロが主宰される「森ゼミ」に参加させていただきました。
このゼミには、全国からスイングコーチとして活動されている方々が集まり、多くがレッスン業を生業としている方々です。しかし、私のように治療や施術に携わる者にとっても、ゴルフスイングの仕組みを学ぶ意義は非常に大きいと感じています。ゴルフスイングにはいくつもの理論やメソッドが存在し、多くのゴルファーが混乱することもある中で、私が一貫して重視しているのはスイングの「原理原則」です。これこそが、最も信頼できる基盤となり、患者さんの治療や予防にも繋がると確信しています。
以前、同業の仲間が「スイングコーチは体のことを知らない」と言っていたことがありました。しかし、私はこう問いかけます。「では、君はゴルフスイングの理論を解説し、指導できるのか?」と。スイングは単なる動作の繰り返しではなく、理論に基づいた原則的な動きです。それを理解しなければ、ゴルファーの怪我のリスクやパフォーマンスの向上には繋がりません。
私自身、長年スイングコーチとの連携を心掛けてきましたが、全てが順調に進むわけではありませんでした。スイングの原理と体の仕組みの理解が重なる部分は少なく、連携の難しさを何度も痛感してきました。しかし、その経験を通じて、スイングコーチと治療者が共通の原理原則に基づくアプローチを取ることが、患者さんに最も良い結果をもたらすと考えるようになりました。
私のアプローチ
私の治療やトレーニングで重視しているのは、まずスイングの原理原則を理解し、それを基に患者さんに合った方法を探すことです。ゴルフの動きは非常に複雑で、パフォーマンスを最大化するためには、個々の身体的特性に合ったスイングを見つけることが必要です。しかし、その際に最も大切なのは、流行の理論や新しいツールに振り回されるのではなく、スイングの本質を理解することです。
例えば、スイング改善のためにはBioswing DynamicsやTPIスクリーニングといった手法が有用であることも事実です。しかし、これらはあくまでも補助的なツールであり、スイングの原理原則を無視しては、怪我の予防やパフォーマンスの向上には繋がりません。私は、患者さんにこれらのツールを用いる際にも、常にスイングの根本的な動きやその理論を基盤にしてアプローチを行っています。
探求の重要性
私が目指す方向性は、スイングコーチや治療者、トレーナーが同じスイングの原理原則に立脚し、選手にとって最も適したサポートを提供することです。そのためには、スイングそのものの理解を深め、ゴルファーにとって最適な動きを見つけ出す探求が不可欠です。
治療院でも、患者さんの身体に合った治療法やトレーニング法を常に探求し続けることが重要です。特にゴルファーにとっては、スイングの根本的な動きを理解し、それが身体にどう影響するかを適切に評価することが、長期的な健康とパフォーマンス向上に繋がると確信しています。
Bioswing DynamicsやTPIスクリーニングは、ゴルファーの潜在能力を引き出すための一助となりますが、その使用も、原理原則に基づいた判断があってこそ意味を持ちます。これからもスイングの本質を深く探求し、患者さんに最適なケアを提供してまいります。
まとめ
ゴルフスイングの原理原則を理解することが、怪我の予防とパフォーマンス向上において最も重要かと考えています。
私は、この基本に立脚しながら、Bioswing DynamicsやTPIスクリーニングといった補助的なツールを活用して、患者さん一人ひとりに合ったアプローチを探求しています。
このコラムを通じて、ゴルファーの身体に合った原理原則に基づくアプローチの重要性を理解いただければ幸いです。