体外衝撃波

体外衝撃波治療（Extracorporeal Shock Wave Therapy：ESWT）は、様々な疾患や症状の治療に使用される非侵襲的な治療法です。以下に、その適応症と説明をまとめました。

適応症

1. 筋骨格系障害
– 腱炎（Tendinitis）: 主にアキレス腱、肩関節、肘関節などの腱の炎症や損傷に対して効果があるとされています。
– 筋膜炎（Fasciitis）: 主に足底筋膜炎（足底の痛み）、肩関節周囲炎（肩の痛み）などに適応されます。（当院での取り扱いは１.のみ)

2. 骨折治癒促進
– 非合併性骨折（Non-union fracture）: 既存の骨折が十分な治癒を示さない場合に、治癒を促進するために使用されます。

3. 血管系障害
– 虚血性心疾患（Ischemic heart disease）: 心臓の虚血を改善し、冠動脈の血流を促進するために使用されることがあります。

4. 泌尿器系障害**
– 尿路結石（Urinary stones）**: 小さな結石を粉砕するために、ESWTが使用されることがあります。

ESWTの仕組み

ESWTは、高エネルギーの音波を患部に照射することで治療効果をもたらします。具体的な仕組みは以下の通りです。

– 痛覚阻止: 痛みを伴う疾患に対して、痛覚を阻止する効果があります。これにより、患者の痛みを和らげることができます。
– 炎症抑制: 炎症性疾患に対して、炎症を抑制する効果があります。これにより、組織の修復を促進し、症状の改善を図ることができます。
– 組織再生促進: 組織の再生や修復を促進する効果があります。これにより、治癒プロセスが加速され、早期の回復が期待されます。

注意事項

– ESWTは一般に安全な治療法ですが、適切な診断と治療計画が必要です。専門医・柔道整復師の指導のもとで行われるべきです。
– 妊娠中や心臓ペースメーカーを装着している場合など、特定の条件下では適応できない場合があります。
– 治療後の経過観察やリハビリテーションも重要です。

以上が体外衝撃波治療（ESWT）の適応症と説明の概要です。
しかし、個々の症例によって適応や効果が異なるため、治療前にお気軽にご相談ください。