女子プロゴルファーへの道

 

今年、LPGAプロテストの受験年齢引き下げやQT規定が大きく変更したようです。

来年も、数年先も受験者を抱えるトレーナーとしては、選手や選手の親御さんと試合予定やトレーニング・コンディショニング計画を立てる上でも、プロになるまでのシステムを常に把握していなければいけないと考えているからです。

今年のQT規定で何が影響を受けたのか。

LPGA会員でない選手が、QTにチャレンジする道が閉ざされてしまいました

昨年までの規定では、非会員(プロテストに合格していないもの)であっても、QT受験が可能でした。サードQT(QTは、ファースト・セカンド・サード・ファイナルと4段階だった)以上の進出者に適用される単年の出場資格「TP単年登録者」としてツアー競技に出場できる道があったのです。プロラインセンスは持っていなくても、ツアー出場予選会(QT)で、そこそこの成績をあげた人なら、単年度登録してくれればツアーに出てもいいよ!というものでした。現に海外からツアー出場を狙ってくる選手の多くは、日本のプロテスト受験をせず、毎年単年度登録だった選手も多いと聞きます。

 

 

 

一部では海外の選手を減らすための策ではないか?という閉鎖的思考な声も聞こえますが、実際には“LPGA会員”として活動する選手たちの価値を保つというところが理由とのことです。

現在女子プロゴルフの新規入会はツアープレーヤーで毎年20名程度。今年のQT受験者の新規対象者は、特例なのか、2019 年度最終プロテスト合格者に加え、2019 年度の最終プロテスト出場者で、合格順位より 2 打差のもの実質プロテストに合格できそうだった..選手までとなっているそうです。それでもたいへん狭き門。

既存会員にとってはプラス面もありますが、これから目指す選手にはツアーに出場する前に、プロテストという壁が出来てしまったとも言えるでしょう。

今年も3名がプロテストに挑戦しました。残念ながら合格者は出せませんでしたが、次年度に向けて計画を立て直し、すでに再スタートを切っています。

そして現役ツアープレーヤーの2020年に向けて、クゥオリファイングトーナメントも11月26日始まりました。今までは4段階予選だったものが、今年から種に会員対象に変わり、ファースト・ファイナルの2段階になりました。今サポートしている選手たちや、今までサポートさせていただいた選手で総数23名がエントリーしています。

その中には、レギュラーツアー複数回優勝者もいますが、2012年以降のサポート選手であることを考えると、7年間で23名も予選会から戦わなければいけない厳しい現状も見えてきました。

 

これからトップツアーで戦う若い選手たちをサポートしている現状と、既にプロとしてツアーで戦う選手をサポートしている現状は、ツアーの座席数が決まっている以上、誰か上がれば誰かが落ちてくることになり、切磋琢磨という利点だけではなく、矛盾している面もありなかなか複雑です。