ゴルフとTFCC損傷(三角線維軟骨複合体損傷)vol.5

ゴルフは、正確なショットやスイングのために手首を頻繁に使うスポーツですが、この動作はTFCC(三角線維軟骨複合体)に影響を与えることがあります。TFCCは手首の構造の一部であり、手首の安定性や運動性に重要な役割を果たしています。ゴルフを続けることでTFCC損傷が起こる可能性がありますが、どのような状況でそれが起こるのか、そしてどのように対処すれば良いのかを解説します。

まず初めに素人判断でTFCCではないか?又はではないだろうと放置してはいけません。
TFCC損傷かどうか、正しく判断できるのは残念ながら私のような柔道整復師には出来ません。「こうだろう」とおおよそ方向性は間違えていないとしても、正しい診断は医師に限ります。(特に上肢専門医師)

1. TFCCの機能とゴルフへの影響


TFCCは手首の外側に位置し、尺骨と橈骨の間にある三角状の軟骨組織です。ゴルフのスイング中、手首は反復的な動きを行い、その際にTFCCに負担がかかることがあります。特に、不適切なフォームや強い衝撃がTFCCにダメージを与える可能性があります。

2. TFCC損傷の症状


TFCC損傷の症状には、手首の痛みやしびれ、腫れ、または手首の強度の低下などがあります。ゴルフをする際に特にスイングやパットをするときに痛みを感じることがあります。TFCC損傷は放置すると悪化する可能性があるため、早めの対処が重要です。


3. 対処法TFCC損傷を緩和するためには、以下のような対処法があります。

 

  1.  休息と氷の塗布・手首に負担をかけないようにし、炎症を抑えるために練習後氷(15分程度)を当てます。
  2. テーピングやサポーターの使用・手首の安定性を保つためにテーピングやサポーターを使用することが役立ちます。
  3. 物理療法やリハビリテーション・専門家による適切な物理療法やリハビリテーションを受けることで、
     手首の筋肉や靭帯を強化し、痛みを軽減することができます。
  4. ゴルフのフォームの見直し・ゴルフのスイングやパットの際に手首に負担がかからないように、フォームを見直すことが重要です。

TFCC損傷は、ゴルフプレイヤーにとって深刻な問題となり得ますが、適切な対処法やケアを行うことで回復が期待できます。早めの対処と専門家の指導を受けることで、ゴルフを楽しむ上での不快な症状を軽減し、健康な手首を維持することができます。

大事なこと

上記の対象法にあげましたように、この損傷は転んだ・ぶつけたという瞬間的な一時のエネルギーによる損傷ではないので、大切なことは早期の診断と対策(治療・リハ)なのですが、根本的な原因がスイングフォームに隠されている場合が多く、これは野球であれば監督コーチ・ゴルフであればスイングコーチと共に負担にならないようスイングを改善していく必要性があります。
早期診断+対策+スイング改善がセット