プロへの道を拓くジュニア指導で大切なことvol.18

 

People working out at an outdoor gym

もう10年近くなるのでしょうか、タイトリストパフォーマンス研究所のTPI-Level1合格から数年経過し、ジュニアコーチ・メディカルプロフェッショナルも受講し取得しました。ゴルフトレーナーといっても、自身がゴルファーの傷害に携わることが多いため、これまで以上に何か精査できる可能性があればと受講していました。医療人としても生涯学習する決意です。

ただ、ジュニアの育成がゴルフトレーナーキャリアの起点であり、その中から数名のプロが誕生したことで今があります。ジュニアコーチの取得は、これまでの指導内容が間違えなかったのかどうか、確認したい気持ちで受講していました。

また、日々直接指導していたジュニアたちに加え、イベントでジュニアゴルファーに携わることがありました。
その中から、マスターズに出場された男子選手がTVに映った時、本当に嬉しかったです。
彼が成長する過程で、多くの時間に携わったわけではないですが、当時の指導中の写真を見ると、小さな体ながら最前列で体育座り、ものすごい眼差しで見つめられた日を今でも思い出します。

ここ数年、「アッこの子もだな…」ということが続いています。先日女子ツアーで優勝された選手もまた、直接ご家族の方から「うちの娘はどうだろうか」と相談を受けて何度か見たことがありました。近隣ならまだしも遠方から車で来られての受診中に、何をどれだけ伝えられるかは今だに分かりませんが、何年も先の未来に向かって、指導者としてどうあるべきなのか、一度まとめてみました。プロスポーツ選手として活躍するためには、単なる才能だけでは十分ではありません。適切な指導と継続的な努力が必要でしょう。

 

子供たちがプロになって活躍する秘訣について探ってみましょう。

1. 熱意と情熱の伝達
ジュニアセミナーでは、コーチや指導者が熱意と情熱を持ってスポーツに取り組む姿を示すことが重要です。子供たちはその情熱を受け継ぎ、自らも努力しようとするでしょう。

2. 基礎からの徹底した指導
プロになるためには、堅実な基礎が必要です。ジュニアセミナーでは、基本的な技術や戦術に重点を置き、徹底的に指導することが重要です。子供たちはこの基礎を身に付け、その後の成長の礎とします。斬新さを求めてしまうことも多々ありますが、基本的なこと、体作りの礎になることを繰り返し伝えていきます。

3. 継続的なサポートと指導
プロになる道は容易ではありません。子供たちがプロになるためには、継続的なサポートと指導が不可欠です。コーチや指導者は、子供たちの成長を見守り、適切なアドバイスやサポートを提供することが求められますので、指導者もまた未来へ向かって進化し続ける必要があるでしょう。

4. 心の強さと精神的な準備
プロの世界では、才能や技術だけでなく、心の強さや精神的な準備も重要です。ジュニアセミナーでは、競技に対する集中力やメンタルトレーニングにも取り組むことが重要です。子供たちは困難に立ち向かい、挫折から立ち直る方法を学びます。怪我の経験もその一つと言えます。健康で丈夫な体に生んでいただいたことには感謝以外ありませんが、時に怪我をすることもある、故障により練習ができず、試合に出れないこともあるという経験をしていない選手が、意外にも心の弱さが露呈してしまうタイミングでもあります。

5. プレッシャーへの対処と自己管理
プロになると、さまざまなプレッシャーや期待に直面することがあります。ジュニアセミナーでは、プレッシャーに対処する方法や自己管理の重要性についても教えることが必要です。子供たちは自らの感情や行動をコントロールし、プロの世界で成功するためのスキルを身に付けます。

結び
ジュニアセミナーでの指導は、子供たちがプロになるための重要な「礎」となります。熱意と情熱を伝え、基礎からの徹底的な指導を行い、継続的なサポートを提供することで、子供たちはプロの道を歩み始めることができます。そして、心の強さやプレッシャーへの対処法など、スポーツ以外のスキルも身に付け、成功への道を切り拓くでしょう。