ゴルフ解剖生理学 第28話:“体性感覚”とアドレスの最適化 〜「なんか違う」を科学で言語化する〜vol.748

 

ゴルフ解剖生理学

第28話:“体性感覚”とアドレスの最適化

〜「なんか違う」を科学で言語化する〜

本文

「今日は構えがしっくりこない」
「見た目は合ってるのに、何かおかしい」
こういった“言葉にならない違和感”の正体、それが体性感覚のズレである。

体性感覚とは、身体の位置や動きを“内側から感じる”能力
視覚的な構えと、実際に“感じる構え”がズレていると、
スイングは最初から“エラー”として始まってしまう。

📍体性感覚とは?

  • 関節の角度、筋肉の張り、皮膚への圧力などを脳に伝える感覚
  • プロプリオセプション(固有感覚)とも呼ばれ、動きの“地図”を作るための情報源
  • 無意識で行っている“構えの微調整”も、実はこの体性感覚が頼り

📍体性感覚が狂うと何が起きるか?

  • アドレスのバランスが崩れる(左右非対称の荷重)
  • テイクバックの“始まり方”がブレる
  • インパクトゾーンで“無意識の補正”が入り、芯を外す

つまり、見た目は同じでも「感覚として違う構え」は、ショット結果に直結する。

📍鍛え方と整え方

  1. 目を閉じたままアドレス → 感覚で身体の中心を探る
  2. ミラー確認 → 感覚と現実のズレを修正する練習
  3. 同じ足幅・同じ前傾を再現するルーティン(体性感覚の基準作り)
  4. スイング練習後の“静止アドレス”でフィードバックを得る

📍感性・メンタルとの関係

  • 緊張すると、身体感覚が鈍る
  • 自信があると、「この構えでいける」という感覚的安定が生まれる
  • “なんとなくいい”という感覚は、体性感覚と視覚の一致が生んでいる

🎓アカデミックポイント(まとめ)

  • 体性感覚は“感じて整える構え”を作るための、最も本質的な感覚情報である
  • アドレスの安定感=体性感覚と視覚情報の一致
  • 鍛えるには「見ない」「比べる」「繰り返す」が鍵になる
  • 感性を高めることは、技術を磨くことと同じくらい重要
  • 再現性の高いアドレスは、内なる感覚の言語化によって完成する
2025年8月
« 7月    
 12
3456789
10111213141516
17181920212223
24252627282930
31