股関節が先か、膝が先か。vol.99

woman runner hold Knee Pain

股関節の硬さが膝の痛みに関連していることはよく見られます。股関節の柔軟性が低下すると、歩行やランニングなどの動作時に正常な体のアライメントや動きが妨げられ、結果として膝に異常なストレスがかかることがあります。ここで、股関節の硬さが膝の痛みにどのように影響するか、その具体的なメカニズムと対処法について解説します。年齢を重ねるとだれでも膝を痛めていくイメージがありますが、他の関節の手入れを行うことで、膝の運動が正常化することもあります。

股関節の硬さが膝に与える影響

歩行パターンの変化

股関節が硬く、特に股関節の屈曲が制限されると、正常な歩行が妨げられます。これにより、膝を過度に使うことで補おうとし、膝への負担が増加します。

過剰な膝の内側へのストレス:

股関節が内旋しにくい場合、膝が内側に過剰に回転することがあります。これは、特にランニングや階段の昇降時に顕著で、膝関節の内側に痛みや炎症を引き起こす可能性があります。

骨盤の不安定性

股関節の動きが制限されると、骨盤の位置が不安定になりやすく、これが膝に不均等な力がかかる原因となります。特に骨盤が前傾すると膝へのアンテリアシアー(前方への剪断力)が増加し、膝前面の痛みを引き起こすことがあります。

股関節の硬さに対する対処法

股関節周囲のストレッチ

ヒップフレクサー、ハムストリング、内転筋群、お尻の筋肉(大臀筋など)を中心にストレッチを行うことで、股関節の柔軟性を高めることができます。

強化運動

股関節を支える筋肉を強化することで、股関節の安定性を向上させ、膝への負担を減少させます。特にグルートブリッジやサイドレッグレイズが有効です。

適切な体重管理

適切な体重を維持することで、膝と股関節への過剰なストレスを防ぎます。

プロの診断と指導

症状が続く場合は、理学療法士や整形外科医に相談し、個別のリハビリテーションプランを立てることが重要です。

股関節の硬さが膝の痛みに直接関連している場合が多いため、股関節の柔軟性と筋力を向上させることは、膝の健康を保つために非常に重要です。定期的なストレッチと強化運動に加え、適切な医療アドバイスを受けることで、膝の痛みを効果的に管理し、改善することが期待できます。現在の膝の状態を調べることも大切ですが、現状を把握できた際の治療についての情報は多いですが、今痛んでない人のための予防策については意外にも少ないものです。膝が痛くなっても、年齢を感じる前にやれることはありそうです。