日本における予防医学の重要性と腸内環境維持vol.101

3D render of a male medical figure with colon highlighted

平均寿命は伸びていると聞きますが、来る日もくる日も体調の優れない患者さんが訪れるのは接骨院でも同じことで。

特に接骨院で使える健康保険(正しくは柔道整復療養費)は、怪我のみに利用が許されており、不定愁訴や慢性的なものには使えないので、どこへ行ったらいいのかと迷われる患者さんにどうしたら役に立てるのか。

伺えば病院に行っても特に改善方法はないとか、検査をしたけど異常がなかったと話される人も多い。

国民皆保険の崩壊を口にされる人もおりますが、人口が減少傾向の日本は、同じサービスを維持するためには、保険料が上がるか、使える範囲が限られてくるはずで。

よって予防に対する意識を上げていかないと、皆で人の健康を支えることは不可能に近くなっているといえます。

そこで私が興味を抱いたのが予防医学。健康のために運動しようというのもどこかピンとこない。

主にドクターで構成する国際予防学会に入る機会をいただいたので、家族を守ることはもちろん、柔道整復師としてもどんな知識を備えれば患者様の健康維持に貢献できるのか、学び始めてみたのです。

そこで学んだキーワードは「腸内環境」

日本における予防医学の重要性と腸内環境の維持

日本では、病気になってから病院に行くという事後対応が一般的ですが、海外では予防医学の重要性がより強調されています。特に腸内環境の維持は、経年的にそのバランスが変化し、様々な病気のリスクを増加させることが知られています。健康な腸内環境を維持することは、多くの病気を予防し、健康寿命を延ばすための重要な鍵です。

腸内環境と病気予防

腸内環境は、消化吸収だけでなく、免疫機能にも深く関わっています。適切な腸内細菌のバランスが保たれていれば、有害な細菌の増加を抑え、炎症を減少させることができます。これにより、消化器系の疾患はもちろん、アレルギーや自己免疫疾患、さらには心血管疾患や一部の精神疾患のリスクも低減されることが期待できます。

毎日続けられる腸内環境維持のための具体的な対策

発酵食品の積極的な摂取

  • 日本食には伝統的に多くの発酵食品が含まれています。味噌、納豆、漬物など、これらの食品は腸内の善玉菌を増やす効果があります。日々の食事にこれらを取り入れることで、腸内環境の健康を支えましょう。

食物繊維を多く含む食事

  • 食物繊維は、腸内細菌のエサとなり、健康な腸内環境を維持するのに役立ちます。全粒粉製品、豆類、野菜、果物を積極的に摂ることで、腸内細菌のバランスを良好に保つことができます。

定期的なプロバイオティクスの補給

  • サプリメントや特定のヨーグルト製品からプロバイオティクスを摂取することも、腸内環境を改善する手助けになります。ただし、製品選びには注意が必要です。信頼できるブランドや医師の推奨する製品を選ぶようにしましょう。

規則正しい生活習慣

  • 十分な睡眠、適度な運動、ストレスの管理は全体的な健康を支えるだけでなく、腸内環境にも良い影響を与えます。これらの習慣を日々の生活に組み込むことが、腸の健康を保つ上で非常に重要です。

腸内環境の健康が全身の健康に影響を与えることを理解し、日々の生活の中で意識的に良い習慣を取り入れることが、長期的な健康につながります。予防医学の観点からも、腸内環境を整えることは、病気に強い体を作るための基本と言えるでしょう。