異なるスポーツへの挑戦 vol.197

Little male gymnast training in gym, flexible and active. Caucasian fit little boy, athlete in sportswear practicing in exercises for strength, balance. Movement, action, motion, dynamic concept.

スタッフの成長とクリニックのサービス向上

2003年のことです。今でもあの時の情景を思い出します。コーチ陣との食事の場所でした。スタッフが私の両脇に二人。彼らは私がどう回答するのか黙って見ていました。

体操という専門分野での経験がないため、協会から委嘱されたにもかかわらず、一時的に現場のコーチ陣からトレーナーとして受け入れてもらえなかった経験があります。しかし、異なるスポーツにおける知識と技術がどのように役立つかを丁寧に説明し続けることで、徐々に信頼を勝ち取り、体操の帯同トレーナーとしての関与を継続することができました。2010年まででした。

このコラムでは、その経験を通じて学んだこと、そして異分野の専門知識がどのようにして他のスポーツに有益であるかを述べます。

スポーツは多種多様な知識と経験を要求される分野であり、ひらの接骨院ではスタッフに自身の専門分野以外のスポーツを学ぶことを奨励しています。野球好きはいい。ただし柔道整復師やトレーナーとしてのスキルは、他の分野も見て来なさいということです。この取り組みは、スタッフが異なるスポーツに対する理解を深めることで、患者さんに提供する治療の質を高め、より効果的なコミュニケーションと問題解決能力を身につけさせます。このコラムでは、スポーツを横断する知識が従業員のスキル向上にどのように役立つか、そしてそれが治療院のサービス品質向上にどのように寄与するかを探ります。

スキルの多様化

異なるスポーツにおけるトレーニングや治療の技術を学ぶことで、スタッフはより広範な知識とスキルを獲得し、多様な患者さんのニーズに応えることができます。これにより、専門性を高めつつ、サービスの質を向上させることが可能です。

理解力の向上

自身が経験していないスポーツの学習を通じて、異なる種目の特有のリスクや負荷を理解することができます。これにより、患者さんの状況や症状に対する理解が深まり、より適切なアプローチを提供できるようになります。

クロストレーニング効果

異なるスポーツには異なる身体的要求があります。複数のスポーツについて学ぶことで、クロストレーニングの効果が生じ、それぞれのスポーツ特有の予防策やリハビリテーション技術を学べます。

コミュニケーション能力の向上

異なるバックグラウンドを持つ患者さんとのコミュニケーションにおいて、多角的な視点からのアプローチが可能になります。これにより、患者さんとの信頼関係構築がスムーズになり、効果的な治療計画の立案に寄与します。

適応力の強化

新しいスポーツを学ぶことで、柔軟性と適応力を養うことができます。これは、急な状況変化や予期せぬ問題に対応する能力を高め、職場での対処能力向上にもつながります。

このように、スタッフ異なるスポーツを学ばせることは、その専門性を向上させるだけでなく、全体として接骨院・治療院のサービス品質を高める効果が期待できます。それぞれのスポーツの理解を深めることで、患者さんへのより質の高いケアを提供することが可能になります。

最後に

専門性を築く旅は、単一のスポーツに終始することではありませんでした。バレーボール、バスケットボール、サッカー、野球、器械体操、バレエ、ダンス、陸上競技、格闘技といった多様なスポーツに関わる中で、それぞれの競技が直面する固有の課題や技術を深く理解することができました。これらの経験は、私に多角的な視点を与え、患者様やアスリートに対してより具体的で効果的なアドバイスを提供する能力を養いました。

特にゴルフトレーナーとしての専門性を深める中で、異なるスポーツから得た知識が、新たなトレーニング方法やケア・治療技術の開発に繋がりました。たとえ現場で「体操経験者ですか?」「ゴルフ経験者ですか?」と尋ねられることがあっても、それらすべての経験が私の専門性を形作る重要な要素であることを誇りに思います。

これらの経験は、専門性を単に「何か一つに特化すること」とは異なり、幅広い知識と技術を習得し、それを独自の方法で統合するプロセスであると私は考えています。それぞれのスポーツが持つ独自の洞察と技術を活かし、業務に革新をもたらすことで、私は患者さんやアスリートに最高のサポートを提供することができるものと信じています。

このような多様な経験を活かした専門性の追求は、トレーナーとしてだけでなく、指導者としても成長するための基盤となっています。そして、これからも異なる競技に触れ、新たな学びを積み重ねていくことで、更なる専門性の深化を目指していきたいと思います。