体組成測定とゴルフパフォーマンスvol.148

約20年、患者さんや来院するアスリートの体組成測定を行っていました。


体組成測定は、体内の脂肪量、筋肉量、骨量など、身体の組成を評価する方法ですが、これは運動パフォーマンスにも重要な影響を与える要素の一つといえるのではないか。レントゲンやMRI等用いていない柔道整復師が、患者さんやアスリートの身体評価を行うのは外観からの評価や経験に限られています。合法的客観的評価を可能にするものはないかと探していたときに、INBODYという装置に辿り着いたのです。

たとえばこんなこともありました。
「膝が痛い」患者さんが整形外科を受診した際に、「太ももの筋力が足りない」とA4サイズ程度のエクササイズの紙をドクターからいただく。「これをやりなさい」と、しかし一向に良くならないという相談が何年も続いていました。年齢とともに行動範囲が狭くなり、行動量も減れば、下半身の筋力が低下するだろうとは想像に容易いことではありますが、実際に手で触れてみるとしっかりと筋肉がついていることを感じる患者さんもたくさんいる中で、「筋肉をつける」ことだけを勧められ、また改善しないサイクルの患者さんが多かったのです。

「これはなんだ」

定期的な運動を心がけてきて、体重管理をされている方であっても同じことを言われてしまう。本当に足りないのか調べてみたくなり、この装置に辿り着きました。今では家庭内の体重計に体脂肪量評価が出てくるものは珍しくはありませんが、全身より正確なデータが測定できる装置を選択しました。

これまで老若男女約1万人の測定データから、ゴルフに関わるデータでコラムを書きたいと思います。

以下に、体組成測定とゴルフパフォーマンスの関係について考察します。

1. 筋肉量とパワー

一般的には、ゴルフスイングは、筋力やパワーが重要な要素です。体組成測定によって筋肉量が評価されると、適切なトレーニングプログラムを設計する際に有益な情報を得ることができます。十分な筋肉量があれば、より力強いスイングを実現し、ボールを遠くに飛ばすことができるでしょう。測定では数字により「有るか無いか」がわかります。勿論少ないとか、適正など具体的な数字に基づいて評価されますが、筋肉が少なめであっても、運動連鎖能力が高く、飛距離を出せる選手はいますので、飛ばす要素が体組成だけではありません。

2. 脂肪量と柔軟性

一般的に、過剰な脂肪量は、柔軟性を低下させる要因となります。ゴルフスイングは体の柔軟性が重要であり、脂肪量が適切な範囲内にあることで、スムーズなスイングが可能となります。体組成測定によって脂肪量が評価されれば、柔軟性を高めるためのトレーニングやストレッチを取り入れることが重要です。

3. バランスと安定性

ゴルフスイングは、バランスと安定性が必要な動作です。体組成測定は、体重の分布や筋肉のバランスを評価することができます。バランスが崩れている場合は、ゴルフスイングの安定性に影響を与える可能性があります。適切なバランスを保つためには、体組成の健康なバランスを維持することが重要です。下半身は

4. 栄養とエネルギー

体組成測定は、体内の栄養状態やエネルギーレベルを評価するのにも役立ちます。ゴルフは持久力と集中力を必要とするスポーツであり、適切な栄養摂取やエネルギー管理が重要です。体組成測定を通じて、栄養やエネルギーのバランスが維持されているかどうかを把握し、適切な栄養補給や休息を取ることが重要です。

 

まとめ

以上のように、体組成測定はゴルフパフォーマンスに多くの影響を与える要素を評価するのに役立ちます。適切なトレーニングや栄養管理、そして体組成の健康なバランスを保つことによって、より優れたゴルフパフォーマンスを実現するといえるでしょう。これらは、誰でもわかるような普通の内容とも言えますので、もう少し皆さんに勇気とやる気を感じていただけるように、次回のコラムで「体組成が低くても優勝出来る訳」で投稿させていただきます。