ゴルファーの考えるSDGs vol.61

 

17歳でオーストラリア留学から帰国した直後にトレーナーとして、5年間関わらせていただいた鈴木愛佳子プロ(ゴルフ)は現在23歳になる。

今年から韓国女子ツアーに挑戦する予定だ。留学先では英語・韓国語をマスターし、日本では珍しくバイリンガルなプロゴルファーである。彼女は、試合で国内外を回りながら、一人の人間として、またプロゴルファーとして今やるべきこと、小さくても何かできることはあると、環境保護に大変興味を抱いていると話す。SDGs(持続可能な開発目標)とゴルフの取り組みについて考えられている話を伺い、大変興味を抱いた。ゴルフとSDGsのつながりはあるか。

 

 

1. 地域社会への貢献

多くのゴルフ場は地域社会に根ざした存在です。そのため、SDGsの枠組みを活用して、地域の経済的、社会的な持続可能性に貢献する取り組みが重要です。例えば、地元の雇用機会の提供、地域の文化や環境への配慮などが挙げられます。

2. 環境保護と持続可能な経営

ゴルフは広大な土地を必要とするスポーツですが、その土地の維持管理が環境に与える影響が大きいです。SDGsの枠組みに基づいて、ゴルフ場の環境負荷を最小限に抑える取り組みや、持続可能な経営モデルの構築が求められます。例えば、再生可能エネルギーの利用、水資源の節約、野生生物の保護などがあります。

3. インクルーシブなアクセス

SDGsの中には、全ての人々に対する公平なアクセスを促進する目標も含まれています。ゴルフは一部の人々にしか利用されていないという偏見を払拭し、障害者や女性、若年層など、より多様な人々がゴルフを楽しむ機会を提供する取り組みが重要です。例えば、バリアフリーのアクセス環境の整備や、普及活動の強化などが挙げられます。またゴルフ場のない地域から高齢者の方を送迎し、コース内をウォーキングしていただくのも、ゴルフ場に来場するチャンスになるでしょうし、レストランやカフェにおいても、地域のコミュニティとして十分活用できる施設でしょう。

4. スポーツの価値と倫理

スポーツは倫理や価値観の醸成にも大きな影響を与えます。SDGsの中には、平和と公正を促進するための目標も含まれています。ゴルフのプレイヤーや関係者が、公正さや誠実さ、協力の精神を尊重し、スポーツの力を通じて社会の良きメンバーとしての役割を果たすことが求められます。これらの取り組みを通じて、ゴルフ界は持続可能な未来に向けて貢献し、SDGsの達成に一役買うことができます。