ゴルフのために90/90テストをやってみようvol.58

90/90テスト(きゅうじゅうきゅうじゅうてすと)は、肩関節の回旋能力を評価するためのテストの一つです。
このテストでは、肩関節を90度外転、肘関節90度させた状態で外旋能力を評価します。

以下は、90/90テストの手順です

1. テストを行う前に、被験者がリラックスしている姿勢を確保します。
2. 被験者を立っている姿勢にし、肘を90度屈曲させます(肘が垂直になるようにします)。
3. 被験者の腕を90度外転させます(前腕が地面と平行になるようにします)。
4. 被験者に外旋を行うよう指示し、できるだけ遠くまで腕を外旋させるようにします。
この時に、背中を後方に反ってしまう方がいますが、これはNG。最初の姿勢を崩さず肩関節だけを動かしましょう。

90/90 test

90/90 test

90/90 test

90/90 test

 

5. 被験者ができるだけ遠くまで外旋したところで、その位置を記録します。
ゴルフプレーに必要な可動目安は、耳の後方くらい(写真のように)。耳の横・または耳に至らない程の可動性でもゴルフをすることができますが、肩関節に過度な負担をかける状態といます。

このテストでは、被験者ができるだけ広く外旋できるかどうかが評価されます。通常、肩関節の外旋能力が制限されている場合、被験者は限られた範囲内でしか外旋できないか、外旋する際に痛みや不快感を感じる可能性があります。

下記の写真はゴルフ姿勢(前傾)でのテストです。

90/90 test_golf

90/90 test_golf

 

右肩関節にフォーカスを当てた場合

右肩関節が外旋動作を要求されるシーンは、バックシング時とダウンスイングに入る時です。
可動性が狭い場合、その範囲の中でスイングするか、または無理に理想へと近づけます。痛みもなければ特に問題ないと言えますが、痛みを抱えてスイングし続けるのは、大きな損傷へと繋がる可能性が高まります。

90/90テストは、肩関節の柔軟性や機能性を評価するための一般的なテストの一つですが、正確な評価のためには他の評価方法と併用することが望ましい場合もあります。また、専門家の指導のもとで行うことが重要ですが、勢いをつけずに動画のようなスピードで行えば、リスクは低いと思います。是非お試しください。

クラブを使ったストレッチを紹介

90/90テスト後に、可動性が低い結果となった方は、クラブを使った外旋エクササイズをご覧ください自宅でも練習場でもできる簡単なエクササイズを紹介します。練習前・練習後に行うと2週間ほどで徐々に可動性が高まります