ゴルフファンクショナルってなんだ。vol.68

arina_hayashi professional golfer

ファンクショナルトレーニングにおけるゴルフスイングの学習は、単に筋肉を鍛えるだけでなく、正確な動作を身につけるためのプロセスです。

このトレーニング方法は、身体的な動作を通じて直感的な理解と技術の習得を目指します。ここでは、その過程を解説します。


プロゴルファーのほとんどが、スイングコーチに師事しています。その頻度は様々ですが、コーチの指導の中で、選手が苦手とする動作を改善のために教わることがあります。

私の役目は、その課題をどう克服していただくのか、様々な手法を駆使して習得していただくように考えていきます。

ステップ1
動作の理解

  • 目的の明確化: ゴルフスイングの目的を理解し、どのような動作が必要かを把握します。例えば、パワフルで正確なショットを打つためには、どの筋肉を使い、どのように体を動かすべきかを学びます。
  • 動作の分解: スイングを構成する一連の動作を小さなステップに分解し、各部分の動きを個別に理解します。

 

ステップ2
フィードバックによる修正

  • 即時フィードバック
    トレーニング器具やコーチからのフィードバックを利用して、動作を修正します。ファンクショナルトレーニング器具は、正しい動作を行うと正のフィードバックを、間違った動作を行うと負のフィードバックを与えることで、正しい動作パターンを体に覚えさせます。
  • 自己評価
    自分の感覚やビデオ撮影を通じて、動作を評価し、どの部分を改善する必要があるかを自覚します。スマホがあるので、動作を撮影し、課題点の共有をします。本人の見解(感覚を得られているかなど)も当然必要になります。

ステップ4
繰り返しと練習

  • 繰り返し練習:
    正しい動作が自然と出るように、繰り返し練習します。初めはゆっくりとした動作から始め、徐々にスピードを上げていきます。
  • 変化を加える
    練習環境や条件を変えることで、さまざまなシチュエーションでの適応能力を高めます。例えば、風のある中でのスイングや、異なる傾斜の地面での打ち方などを試みます。プロゴルファーであれば、ジムでできること<練習場でできること<コースでできること<試合でできることと、環境の変化がありますが、最終的には試合の中で発揮できるところがゴールとなります。

ステップ5
内面化と自動化

  • 感覚の養成: 正しいスイングがどのような感じであるかを体に覚えさせます。これにより、スイング時の筋肉の使い方や体の動かし方が自然と身につきます。
  • 自動化: 繰り返しの練習により、スイング動作が自動化されます。この段階に達すると、意識的に動作を考えることなく、正確でパワフルなスイングを実行できるようになります。試合の中で、この自動化ができるかどうかが、自動化と呼んでいます。

ファンクショナルトレーニングにおけるゴルフスイングの学習は、単に脳に記憶させるのではなく、体全体で覚えるプロセスです。この方法により、ゴルファーはより自然で効果的なスイングを身につけることができます。